スクアレンの試験結果
((『より深くスクワレンの謎を解く』〜生命の維持に必要不可欠な物質〜)より
in Vitro(試験管内)培養細胞試験、ヒト試験、臨床治療試験など極めて広い範囲で行われています。その一部について以下に概要を紹介します。
(一)in vitro 試験、
1 癌細胞のDNA損傷チェックポイント制御
新潟大学応用生命学 西田浩志、小西徹也 新潟バイオリサーチセンター 池川信夫
癌の放射線治療法や化学療法に対する耐性メカニズムのひとつとして、DNA損傷チェックポイントが挙げられ、チェックポイント活性を制御することで癌治療の効果が高まることがわかっている。
癌細胞の培養培地に添加すると、Wip1と呼ばれる脱リン酸化酵素の発現が誘導された。このWip1がチェックポイント監視因子であるATM(毛細血管拡張性運動失調症原因遺伝子)のはたらきを抑えた()。
このことからWip1の発現を誘導することによりチェックポイント活性を制御し、癌細胞の致死率を上げることがわかった。
(二) ヒト試験
1 血流改善試験
東京KS研究所
健康成人男子5名(36〜71歳)から静脈血を採取し、一定血液量(100µⅼ)のフィルター[MC−FAN(Micro Channel array Flow ANalyser)]通過時間を計測した。サメミロンは各被験者とも3mlずつ摂取し、フィルター通過時間の計測は摂取前、摂取1時間、2時間後とした。なお試験前及び試験中の水の摂取は特に制約せず、普通の通りとした。
その結果摂取1時間、2時間後とも、摂取前に比べて通過時間は短縮され、1時間後には差(P<0.10)がみられた()。
このことから摂取により血流が改善されることがわかった。
(三) 臨床試験
1 慢性胃炎の治療
国立熱海病院 中島修、黒川香 金沢大学生命科学 池川哲郎
慢性胃炎は日本人に最も多発する疾患のひとつである。この疾患は慢性の経過を経た後、胃癌に進展するとされている。
その原因については諸説があるが、近年胃粘膜において増殖するヘリコバクターピロリ菌(HP)が主要な原因細菌といわれ、その対策が種々行われているが、その有効性は不明である。そこで深海ザメの肝臓主要成分であるスクアレンによる慢性胃炎に対する臨床的効果とHPへの影響を検討した。
慢性胃炎と診断された成人25例に対して、1日6カプセルを3回に分けて摂取させた。投与期間は6ヶ月とし、その前後で自覚症状の変化、胃内視鏡観察、HPの定量を行い以下の結果を得た。
・自覚症状の改善率ではすべての症状が高率に改善し、特に吐気、嘔吐、腹部の不快感は100%消失した(図4)。
また自覚症状消失までに要した日数は嘔吐、心窩部痛ではいずれも2週間以内であった。
・胃内視鏡では6ヶ月後の累積治癒率は92%(23/25例)であった。HPの消失は全症例で認められた。また血清抗体価も減少の傾向を示した。
胃癌に進展するといわゆる胃炎の発癌原因としてHPの存在が強く示唆されているが、このHPフリーラジカルを産出し、胃粘膜障害を起こすといわれている。サメミロンはこのフリーラジカルの分解または不活性化作用を有することが、これまでの研究によって明らかにされている。今回サメミロンの投与により、胃炎、すなわち胃粘膜障害が改善または消失(治癒)する機序もサメミロンのフリーラジカル消失作用によるものと考えられる。
[結論] HPの発育を抑制し、これらの作用により慢性胃炎および胃潰瘍の改善に最も適した健康食品と言える。
2 慢性C型肝炎の補完医療
日本血液センター 曽根美好 山王病院内科 中島修 日本統合医学研究会 池川哲郎
慢性C型肝炎治療の第一選択薬はインターフェロンであるが、その有効率は30〜40%と低く、C型肝炎ウイルスのりょうやインターフェロンの副作用などのために適応し難い例が多い。そこで、小柴胡湯、セファランチン、サメミロンを用いて慢性C型肝炎症例に対して治療した結果を報告する。
慢性C型肝炎症例99例を3群に分け、小柴胡湯、セファランチン、スクアレンをそれぞれ50ヶ月間投与し、この間血清トランスアミナーゼ(ALT,AST)、肝線維マーカー(P?P、?型コラーゲン)、HCV(ウイルス性C型肝炎)−RNAを定量した。
この医療後、次の結果を得た。
・各指標はいずれも投与前値と比較し、投与後には有意に低下した(図5)。しかし群間に有意差は認められなかった。
・有効率(著効+有効)スクアレンで59.5%、セファランチンで52.4%、小柴胡湯では62.0%であった。3群間において有意差はなかった。
[結論] スクアレン、セファランチンおよび小柴胡湯はいずれもHCVによって進展する慢性肝炎→肝硬変→肝癌の過程を抑制するうえで、極めて有用な補完医療の手段である。
((『より深くスクワレンの謎を解く』〜生命の維持に必要不可欠な物質〜)より
in Vitro(試験管内)培養細胞試験、ヒト試験、臨床治療試験など極めて広い範囲で行われています。その一部について以下に概要を紹介します。
(一)in vitro 試験、
1 癌細胞のDNA損傷チェックポイント制御
新潟大学応用生命学 西田浩志、小西徹也 新潟バイオリサーチセンター 池川信夫
癌の放射線治療法や化学療法に対する耐性メカニズムのひとつとして、DNA損傷チェックポイントが挙げられ、チェックポイント活性を制御することで癌治療の効果が高まることがわかっている。
癌細胞の培養培地に添加すると、Wip1と呼ばれる脱リン酸化酵素の発現が誘導された。このWip1がチェックポイント監視因子であるATM(毛細血管拡張性運動失調症原因遺伝子)のはたらきを抑えた()。
このことからWip1の発現を誘導することによりチェックポイント活性を制御し、癌細胞の致死率を上げることがわかった。
(二) ヒト試験
1 血流改善試験
東京KS研究所
健康成人男子5名(36〜71歳)から静脈血を採取し、一定血液量(100µⅼ)のフィルター[MC−FAN(Micro Channel array Flow ANalyser)]通過時間を計測した。サメミロンは各被験者とも3mlずつ摂取し、フィルター通過時間の計測は摂取前、摂取1時間、2時間後とした。なお試験前及び試験中の水の摂取は特に制約せず、普通の通りとした。
その結果摂取1時間、2時間後とも、摂取前に比べて通過時間は短縮され、1時間後には差(P<0.10)がみられた()。
このことから摂取により血流が改善されることがわかった。
(三) 臨床試験
1 慢性胃炎の治療
国立熱海病院 中島修、黒川香 金沢大学生命科学 池川哲郎
慢性胃炎は日本人に最も多発する疾患のひとつである。この疾患は慢性の経過を経た後、胃癌に進展するとされている。
その原因については諸説があるが、近年胃粘膜において増殖するヘリコバクターピロリ菌(HP)が主要な原因細菌といわれ、その対策が種々行われているが、その有効性は不明である。そこで深海ザメの肝臓主要成分であるスクアレンによる慢性胃炎に対する臨床的効果とHPへの影響を検討した。
慢性胃炎と診断された成人25例に対して、1日6カプセルを3回に分けて摂取させた。投与期間は6ヶ月とし、その前後で自覚症状の変化、胃内視鏡観察、HPの定量を行い以下の結果を得た。
・自覚症状の改善率ではすべての症状が高率に改善し、特に吐気、嘔吐、腹部の不快感は100%消失した(図4)。
また自覚症状消失までに要した日数は嘔吐、心窩部痛ではいずれも2週間以内であった。
・胃内視鏡では6ヶ月後の累積治癒率は92%(23/25例)であった。HPの消失は全症例で認められた。また血清抗体価も減少の傾向を示した。
胃癌に進展するといわゆる胃炎の発癌原因としてHPの存在が強く示唆されているが、このHPフリーラジカルを産出し、胃粘膜障害を起こすといわれている。サメミロンはこのフリーラジカルの分解または不活性化作用を有することが、これまでの研究によって明らかにされている。今回サメミロンの投与により、胃炎、すなわち胃粘膜障害が改善または消失(治癒)する機序もサメミロンのフリーラジカル消失作用によるものと考えられる。
[結論] HPの発育を抑制し、これらの作用により慢性胃炎および胃潰瘍の改善に最も適した健康食品と言える。
2 慢性C型肝炎の補完医療
日本血液センター 曽根美好 山王病院内科 中島修 日本統合医学研究会 池川哲郎
慢性C型肝炎治療の第一選択薬はインターフェロンであるが、その有効率は30〜40%と低く、C型肝炎ウイルスのりょうやインターフェロンの副作用などのために適応し難い例が多い。そこで、小柴胡湯、セファランチン、サメミロンを用いて慢性C型肝炎症例に対して治療した結果を報告する。
慢性C型肝炎症例99例を3群に分け、小柴胡湯、セファランチン、スクアレンをそれぞれ50ヶ月間投与し、この間血清トランスアミナーゼ(ALT,AST)、肝線維マーカー(P?P、?型コラーゲン)、HCV(ウイルス性C型肝炎)−RNAを定量した。
この医療後、次の結果を得た。
・各指標はいずれも投与前値と比較し、投与後には有意に低下した(図5)。しかし群間に有意差は認められなかった。
・有効率(著効+有効)スクアレンで59.5%、セファランチンで52.4%、小柴胡湯では62.0%であった。3群間において有意差はなかった。
[結論] スクアレン、セファランチンおよび小柴胡湯はいずれもHCVによって進展する慢性肝炎→肝硬変→肝癌の過程を抑制するうえで、極めて有用な補完医療の手段である。